全国各地の桃太郎伝説

「我が地こそ、桃太郎伝説の発祥地なり!」そう名乗りをあげる土地は全国各地にあります。これまでも岡山県の「吉備津神社」、愛知県の「桃太郎神社」をご紹介してきました。しかしここ香川県高松市の桃太郎はひと味違いますよ。
鬼がいなくなったから鬼無

「桃太郎神社」は正式には「熊野権現桃太郎神社」と言います。『香西記』『全讃史』『讃洲府志』などによれば、熊野権現が悪行を働く鬼をこの地で退治したと言われています。もう鬼がいなくなったので、「鬼無(きなし)」という地名になったんですね。
女木島の海賊を討伐した稚武彦命

神社の説明書きによると、孝霊天皇の第八皇子・稚武彦命(わかたけひこのみこと)が桃太郎ではないかと考えられているそうです。地方開拓のために香川を訪れ、高松市の沖にある鬼が島(女木島)の海賊を追い払ったんだとか。
女木島の洞窟の発見者・橋本仙太郎氏

ではなぜ、稚武彦命=桃太郎となったのか? 昭和のはじめ、女木島の洞窟を発見した橋本仙太郎氏が、鬼無に伝わる言い伝えや遺跡、地名などから「桃太郎伝説の舞台は香川である」と発表したからなんです。
※橋本仙太郎氏は香川県出身、鬼無小学校教諭、男木島小学校と亀阜小学校の校長であった地元の郷土史研究家。「怪道をゆく(仮)」様の「怪道vol.113 高松さんちの桃太郎〜中巻」に詳しく書かれている。
神社の名前も「桃太郎神社」に改名

橋本氏の発表によって巻き起こった桃太郎ブーム。もともとこの神社の社名は「熊野神社」だったのですが、昭和28年に宗教法人となり、昭和63年に愛称を「桃太郎神社」にして神社本庁の承認を得ました。
主張の証拠となるのは……?

「この地こそ有名な●●の地である!」と主張する場合、有力な証拠として掲げるのは何でしょう? そう。青森県の「キリストの墓」や山口県「楊貴妃の墓」でご存じのように、「お墓」です。桃太郎神社にももちろんありますよ、お墓。
犬・猿・雉などお墓勢揃い

桃太郎のお墓、けらいの犬、猿、雉の墓、おじいさん、おばあさんのお墓までフルラインナップでとりそろえてます。どうです、みなさん。「香川=桃太郎伝説の地」説の信憑性が増してきたでしょう???
ひと味違う、香川の伝説

『不思議の旅ガイド』によると、香川の桃太郎伝説は一般に知られている民話とは違っているみたい。桃太郎は川に流れていた桃から生まれたのではなく、讃岐に住むお姉さんを訪ねに舟に乗ってやってきたと言われます。いきなり成人してるし。
マスオさん的桃太郎

しかし村の娘に一目惚れして結婚。おじいさん、おばあさんの家でお婿さんとして暮らすことに。そして村人を苦しめる鬼を退治するため、近隣の猿王、雉ヶ谷、犬島の各集落の討伐隊とともに鬼を退治しました。
今も幼稚園児のヒーロー

神社の境内には、「きなしようちえんすみれぐみ」のぼっちゃん、じょうちゃんによる絵馬がかかっていました。「ももたろうのようにげんきでやさしくてつよいこになれますように」だって。最近の子は桃太郎なんて知らないのかなあ、って思ってたけど、ここ鬼無の地では今もヒーローなんですね。【麻理】
おまけ:JR鬼無駅

ところで、ついでに小ネタ。桃太郎神社の近くにある「JR鬼無駅」。駅名標にもちゃんと桃太郎のイラストが描かれていますね。JR鬼無駅にはちょっと面白いオブジェがあるんですよ。
『桃鉄』なつかし〜!

私と同年代の人なら絶対一度はやったことがあるはず。ファミコンゲーム『桃太郎電鉄』です! 2002年03月にハドソンが、JR四国に寄贈した『桃鉄』キャラの石像もありますよ。除幕式には桃太郎のコスプレをした高松市市長・増田昌三氏も参加という力の入れよう。これによってますます桃太郎伝説の信憑性が増す──のかな?【麻理】
「妖怪・怪異」の珍スポットレポート
【桃太郎神社】
桃太郎神社
住所 :香川県高松市鬼無町鬼無
最寄り駅:JR鬼無駅→徒歩15分
電話:087-839-2416(高松市観光課)
駐車場:無料
2009年08月26日



















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桃太郎は一人じゃなくて数人いたらしいですね。朝廷会社●●支店鬼(ライバル会社)討伐課みたいなもんですね
ちなみに犬山の桃太郎伝説は川から流れてきた桃をおじいさんとおばあさんが食べたら若返って子づくりしたら桃太郎が生まれたって
結構生々しいですよ
あの辺こんなんばっか
日本全国にあるので「桃太郎の旅」として回ってみるのも楽しいかも知れません。大和朝廷統一に向けて、古代にあちこちで戦争があったんだろうなあと思います。そういう視点で歴史を学ぶのも良いですよね。
情報をありがとうございます! それにしても、愛知県の桃太郎はいかにも愛知県らしいというか、期待を裏切らない桃太郎ですね。あのあたりって田縣神社、大縣神社をはじめこの手のスポットが点在してますものね。
桃で若返るというのは中国の仙人思想からきているのだと思いますが、浦島太郎伝説とともに中国道教思想とのつながりを考えるのも一興です。