長崎・本蓮寺の怖い伝説を訪ねて
長崎はエキゾチックな雰囲気の街。市内は観光客で賑わっています。私も長崎名物のかすていらなんぞをほおばりながらの散歩を楽しみました。有名な神社仏閣教会がいっぱいありますが、私が向かったのは怖い伝説が残っている「
本蓮寺」です。
あの勝海舟が滞在したお寺

本蓮寺は元和6年(1620)に住職の日恵が開基。幕末に勝海舟が4年間滞在して海軍伝習所で航海術を学んだ場所です。切れた下駄の鼻緒を直したことがきっかけで近所に住むお久とロマンスが生まれたのもここ。
シーボルト親子も滞在

それからシーボルトと息子のアレキサンダーも滞在しました。おタキと娘おイネと出会った地でもあります。入口の解説板にはロマンチックなお話ばかり載っているので、素通りしてしまいそうになりますが、ちょっと待った。
お寺の片隅にひっそりとあるスポット

本蓮寺のダークサイドは本堂右手の路地の先にひっそりとあります。白い壁に沿って30メートルほど歩くと左手に白い門が見えてきます。ここはいつも閉まっていますので必ず事前にお寺に問い合わせて許可をもらってから見学してくださいね。
南蛮井戸にまつわる恐ろしい伝説

中の日本庭園にある「南蛮井戸」には恐ろしいお話があるんですよ。もともとこの地にはサン・ジョアン・バプチスタ教会とサン・ラザロ病院が建っていました。豊臣秀吉によってキリスト教が禁止され各地の教会が焼き討ちにあい、この教会にも火が放たれたのです。教会にいた信者はロザリオを手に次々に井戸に身を投げました。
夜中にうめき声やすすり泣きが

その後本蓮寺が建てられると、井戸の隣の部屋で夜な夜な不気味なうめき声やすすり泣きが聞こえるようになりました。ある時噂を聞いた日親という若いお坊さんが、怪異の原因を突き止めてやろうと短刀を隠し持って部屋に泊まりました。
絵の中の老人が徘徊!

その部屋の入り口の杉戸にはキリシタンの老人が描かれていました。真夜中に人の足音がするので日親が目を覚ますと、絵の中の老人が抜け出して歩き回っているではないですか! 日親は震えながらも持っていた短刀で老人の目をくりぬきました。
苦しみながら亡くなった僧侶

あくる朝から日親は高熱を出して何日も苦しみながら亡くなったのだそうです。やっぱね、拳銃と同じで凶器は持ち歩くもんじゃないよね。井戸の近くまで行って覗き込んでみましたが、ただ四角形の石版があるだけ。
井戸も杉戸も二天門も原爆で焼失

そう、この井戸は原爆で枯れてしまったんです。もちろんキリシタンの老人の描かれた杉戸もその時に焼失。それだけではありません。本蓮寺にはもともと立派な二天門があったのですが、これも原爆で吹き飛んでしまいました。キリシタンといい原爆といい長崎は受難の地だなとしんみりしました。【麻理】
「不思議な井戸」がある珍スポット
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住所 :長崎県長崎市筑後町2-10
電話 :095-822-1652
時間 :境内自由
休観日:無休
拝観料:境内自由
駐車場:無料(事前連絡が必要)
2008年03月13日
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